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出張経費を予め手渡し出来ないアフリカの現実

アフリカの常識というか発展途上国・貧しい国の常識と言った方がいいのでしょうか・・・。
でもやっぱりアフリカ大陸が最もこういう傾向が多いような気が・・・。

一昔前、頻繁にケニア国内の出張に行ってた頃のお話です。

4泊5日でケニア西部出張に出かけました。
移動は会社の車、事務所の運転手の運転です。

初日の目的地が遠かったことから
月曜の朝、当方の自宅6時にピックで運転手に迎えにきてもらうことにして、
経理の人に金曜日の夕方にはドライバーに出張経費を手渡すようお願いしました。
出張経費は現金手渡しが基本です。

経理担当のケニア人はなぜか浮かない表情で不機嫌な対応。  
「 ? 」と思いましたが・・・とりあえずお願いだけしておきました。

月曜日の朝。
運転手さん当方の自宅まで時間通り迎えにきました。
名前はジャスタス君、推定年齢45歳。

典型的なケニア人タイプでケニア陸軍のトラックを長いこと運転していたというタフなタイプ。
こっちから言わないと12時間でも休みなしで運転しようとするので無理やり休憩を取る気配りが
同乗者には求められます。

この出張では首都ナイロビからケニア西部までひとっ走り(約8時間)。
ケニア西部へは紅茶の産地で有名な高原、ケリーチョを通過していきます。

↓ケリ-チョの茶畑でお茶を摘む女性
縮小 茶摘

初日、予定していた場所への訪問2件もこなし、夕方6時過ぎに西部の町へ到着し
予定のホテルにチェックイン、既にあたりは暗くなってきています。

アフリカでは車での出張の際、現地人の運転手は我々外国人とは違う安いホテルに泊まります。
我々は50ドルくらいの地方では最も高いホテルに泊まり、
(それでも熱いお湯がきっちり出ないとこ多数)
彼等は5ドル程度の宿に泊まります。

出張経費は日割りで宿泊費いくら、日当いくら、と額が決まっているので
彼等的には少しでも実際かかる宿泊代を出来るだけ安くあげて、
出張の後、お金が残るようにしたいのが本音です。
運転手同士でここの町ならどこのホテルが安くていいという情報を共有しています。

今回もジャスタス君、泊まりにいくホテルは決まっていたようです。
安いホテルに社用車を駐車すると車の安全上好ましくないことから、
当方が泊まるホテルに車を停め、ジャスタス君は自転車タクシーで出発。
と思えば・・・
ジャスタス君、なかなかその場を離れようとしません。 

ん? 

「どうした?」と聞くと

「・・・・お金を貸して欲しい」 との回答。

「あれ?出張経費もらったよね」と聞いたところ

「もらった」 とのこと。

「それどうして持ってないんだ」と聞くと、

「知り合いの親類が亡くなったので葬式が週末にあって、お金を貸した」 とのこと。

(今言うなよな・・・・ それに・・・また 葬式かい! )

取り急ぎ時間もないことだし、これから先3日は一緒なわけだし・・・
( ということは先3日金を貸すのか・・・?)

詳しい理由は明日聞くことにして、とりあえずその晩の分1000シル(約1300円)を手渡します。

結局この出張でジャスタス君には4000シルのお金を貸しました。

週末に知り合いの親類が亡くなったとのことで出張経費すべてを貸してしまったジャスタス君、
ほぼ無一文で出張に来たようです。

その金は貸してはいけない金なんじゃないのか?と我々日本人としては思ってしまうのですが、
彼らはちょと感覚が違うようです。

困っている人を助けるのはすばらしいことですが・・・(理由が本当だったかどうかは知りませんが)
だからといって出張に文無しで来るという自分の行為に対する反省はあまりなさそうですし、
そうすることで、金を貸さなければならなくなる当方への迷惑ということも考えてなさそうです。

アフリカ人にしてみれば 当方的には「貸さない」という選択もある わけで、
貸さない、貸せないという状況はアフリカではよくあることなので
貸してもらえないことが分かった際には以外と諦めは早く、すぐ別の方法で対応します。

この場合、ジャスタス君はきっと
出張中一切飯を買わず、
夜は車で寝るという手段に出ることでしょう・・・・。
 

こういう感覚がアフリカにいらっしゃる多くの日本人のかたがたが 「許せん」と憤慨するところなのです。
この時はジャスタス君の宿泊代を貸すくらいは現金も十分余分にあったので
問題はなかったんですが・・・。

北海道から沖縄くらいの距離をカバーする出張に文無しで来るって、どういう感覚なんでしょう?

同伴するボスが日本人にしては話しやすくて理解しやすい当方だったからということも大きく関係していたと今さらながら回想してはおりますが・・・。 

出張から帰ってきて経理のケニア人に事の次第を報告すると、そうだろうという返答。

葬式なのかどうかは本人にしか分からないことですが、
月曜日の朝に行く出張のための経費を金曜日に渡すと“使ってしまう”というケースが
とても多いとのことでした。そして経費を使ってしまった場合、出張に行く前に 
「もう一度経費を出してもらえないか、返すから」 と言い寄られるようで、
それで経理担当のケニア人機嫌が悪かったようです。

それからは月曜日の早朝出発の出張の際には、当方が運転手用の現金を手元に保管し、
出張初日に車内で手渡し、その場で領収書にサインしてもらうという方法を導入しました。

貸した4000シルは返してもらうと約束したので、
ジャスタス君に約束は守ってもらいました。 (あたり前ですが・・・)

それから時々当方の机までやってきて、500シルとか1000シルとかの額を封筒に包んで
返してきました。

不思議に思ったのは、いくら返したとかのバランスについては当方はメモって把握しているんですが、
彼自身はあまり把握していないようで、返しに来た際いつも当方に額を聞いて
「はあー」とか頷いています。

自分のお金の管理も大雑把そうです、ジャスタス君。

結局、6000円程度のこの借金、分割払いで全額返却まで1年を要しました・・・。 
(途中また新たに貸したりしたんで・・・)

ちなみに彼の給与は3万シル(4万5千円)程度です。

しかしちゃんと返してくれたジャスタス君は偉い!

(そうじゃない奴があまりに多いので時々“普通”レベルの価値観に出会うと
やたら嬉しくなってしまう自分でした・・・)

借金返済終了後、一緒に行った出張では中華料理屋がある町に泊まったので
誘って中華を一緒に食べました。
2名で食べてジャスタス君が借りた4000シルの半分くらいの値段のところです。

生まれて初めて中華を食べたというジャスタス君は見慣れない食べ物と回転するテーブル、
”はし” などに圧倒されたようで食事があまり進んでいませんでした。
口数も少なめで緊張している様子です。

ケニアの田舎にしてはそれなりの味の中華だと当方は満足していたところだったので
「美味しいか?」とジャスタス君に聞いたところ、

言いにくそうに

「ぼ、ぼく・・・チップスの方がよかった・・・」 とぼそりと一言。

チップスとは日本のマックなんかではフライド・ポテトと呼ばれる、
どこにでもある、おそらく50円くらいで食べれるあれのことです。

「な、何ー?!!!」
このコメントにガ-ンと大きなカルチャーショックを受けた当方。

猫に小判・・・豚に真珠・・・ジャスタス君に中華・・・・。 

深すぎるぞ・・・この感覚・・・。
いや、というより彼等の感覚に対する自分の認識の甘さに
改めて気がつかされたのでした。


翌晩からはジャスタス君が好きなアフリカの焼肉ニャマチョマを2晩続けて、
ごちそうしてあげました。 これにはジャスタス君、素直に喜んでいました。

教訓:

1.アフリカでは現金を支払ってしまうと必要な用途に使われる前に無くなってしまう
  可能性が高い。 (海外援助含む)

2.アフリカ人によっては最高級の中華料理よりも1皿の粗末な食べ慣れたチップスの方が
  ありがたく感じる。
  
アフリカ理解のために・・・日々勉強です。 


注: 
ケニア人でも裕福な層の間では中華料理は大人気です。
ナイロビにある中華料理店でもケニア人御用達の店が何軒かあり、(値段安めで味は甘め)
週末家族で中華を食べることを習慣にしている人たちも多くいらしゃいます。

しかしジャスタス君の慣れないものに対する感覚やコメントは
ケニアの大衆層を代表した典型的なものであることも確かです。

例えば当方が好んで食す“蟹“。
市場で買ってきて塩水を張ったバケツに入れてしばらく泥をはかせるんですが、
家政婦さんや嫁さんの親類などの大衆ケニア人は異様に気味悪がります。

↓でも確かにこうして見てみると、虫っぽくて気もち悪いかも・・・。
縮小 かに


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Re: No title

食事って皆さん慣れたものがやっぱり1番みたいですね。

ビーフシチューのことかと思いますが、やはりウガリが食べたくなりますか。
日本人で言えば味噌汁なら日本米みたいなものですからね。

東京・上野のアメ横でウガリの粉(白とうもろこしの粉)が購入できると誰かから聞きました。
東アフリカ以外のアフリカのかたがたでも白とうもろこしを食す人たちは多く、
アメ横にはガーナ人とかが買い物に来るらしいです。

いつもコメントありがとうございます。
























プロフィール

コジャック

Author:コジャック
在米14年、在アフリカ7年。
2009年夏に帰国し、
アフリカ人の妻と東京在住。

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